WAH GWAAN で使ってるスパイス、ハーブの一部をご紹介♪
クローブ
フトモモ科の常緑樹
スパイスとして使うクローブは開花直前の花のつぼみを天日干しで数日乾燥させます。
しっかり乾燥すると大きさは3分の1ほどになり、固く茶色く、まるで画びょうのようになります。
その形が釘に似ていることから、日本では昔から丁字と呼ばれていて、古くは正倉院の供物の中にもあります。
丁とは中国語で釘を意味する言葉で中国でも昔から丁子と呼ばれています。
クローブ(clove)の語源もフランス語の clou(釘)からきています。
バニラに似た甘い香りと、独特の刺激的な香味があり、非常の香りが強いのが特徴です。
なにしろクローブは遠くに離れていても香気が感じられるという意味で「百里香・ひゃくりこう」という別名があるほどです。
この香り成分は収穫時よりも乾燥したものほど強くなります。
噛むと刺すようなシャープな刺激で辛くかつ苦味があります。
他の材料と混ぜたり料理に加えることで、このような刺激は少しマイルドになります。
臭味けしとして、ハンバークやミートソースなどのひき肉料理にもよく合います。
基本的には肉にパウダーを練りこんで使いますが、ホール(原型)を直接ポークの塊や肉、ハムにさしてそのままオーブンで焼いてもいいです。
こうすると臭みも摂れて、スパイス臭さも残りません。
他にも肉にそのまま刺して煮込み料理に使われたりもします。
なお刺したクローブは直接食べないようにしてください。
クッキーやパイなどの焼き菓子、果物のコンポート(シロップ煮)などにも使われます。
焼きリンゴにクローブのホールを 1、2 本差してもいいです。
またバニラを使った焼き菓子に香りの近いクローブのパウダーを加えると双方の香りが引き立てられるという相乗効果が期待できます。
クローブのホール(まるのまま)を、そのまま紅茶やウイスキー、焼酎に入れて香り付けとして使っても良いです。
スライスしたレモンやオレンジにクローブを刺して、カクテルや紅茶に添えて香りを楽しむのもいいです。
クローブには防腐・抗菌・消臭効果があり、非常に抗酸化活性の高い香辛料の一つです。
薄めて口臭けしやうがい薬としても利用されます。
クローブに含まれる主要成分のオイゲノールにはほかの成分とくっついてマイルドな麻酔効果を発揮することが知られています。
このため歯痛や歯根管治療などに使われています。
クローブの精油成分は肌への刺激が非常に強いので取り扱いには注意が必要です。